PR
投稿日:2024年7月29日 | 更新日:2024年07月29日
「統計検定1級の難易度は高いの?」
「統計検定1級を取得するメリットは?」
上記のような疑問をお持ちの人も多いのではないでしょうか。
統計検定1級は、5段階ある統計検定試験の中で1番難易度の高い資格です。
取得すると、非常に高いデータ解析能力が客観的に証明されるため、就職や転職を有利に進められます。
そこで、今回は統計検定1級の難易度や試験概要、勉強方法について詳しく解説します。
本記事を最後まで読むと、難易度や勉強方法がわかり、自身が合格するための行動が明確になるはずです。
資格取得を検討している人や、合格するための試験対策方法について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
編集部おすすめ
統計検定 おすすめ通信講座
統計検定1級とは?
統計検定1級は、日本統計学会が実施している「統計検定」の中で、最もレベルの高い資格です。
合格するには、大学卒業レベルの数理的な知識や解析ツールの扱い方、実社会で活かせるデータ分析能力が必要です。
また、統計検定1級の特徴として、「統計数理」と「統計応用」の2部門で構成されている点も挙げられます。
各部門で求められる知識は、以下の通りです。
統計数理 | 統計学における数理的な理解力が求められる |
統計応用 | 統計学の知識を実際の問題に活用し、考慮すべき事柄に関する理解力が求められる |
なお、統計応用のみ申込時に以下4つの分野から1つ選択して受験する仕組みが採用されています。
- 人文科学
- 社会科学
- 理工学
- 医療生物学
合格すると、分野ごとの合格証が発行されるため、受験した分野の専門的なスキルを証明できます。
統計検定1級に合格するには、「統計数理」と「統計応用」両方の試験に合格する必要があります。
次の項目では、統計検定1級の合格率や合格水準について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
統計検定1級の難易度・試験概要
統計検定1級の試験概要は、以下の通りです。
統計数理 | 統計応用 | |
試験日程 | 例年11月 ※2024年は11月17日 | 例年11月 ※2024年は11月17日 |
受験資格 | なし | なし |
受験料 | 6,000円 | 6,000円 |
受験形式 | PBT(各試験会場で解答を記載) | PBT(各試験会場で解答を記載) |
試験時間 | 90分(10:30~12:00) | 90分(13:30~15:00) |
問題数 | 5問から3問選択 | 5問から3問選択 |
受験地 | 札幌・東京23区内・立川・名古屋・大阪地域・福岡地域 | 札幌・東京23区内・立川・名古屋・大阪地域・福岡地域 |
公式ページ | https://www.toukei-kentei.jp/apply/grade1-apply/ | https://www.toukei-kentei.jp/apply/grade1-apply/ |
申込方法 | 受付期間中にWebフォームを記入(例年9〜10月) | 受付期間中にWebフォームを記入(例年9〜10月) |
この項目では、統計検定1級の合格率・合格水準・出題範囲・合格に必要な時間について解説します。
統計検定1級の受験を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
統計検定1級の合格率
統計検定1級の合格率は、以下の通りです。
統計数理
実施年月 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2023年11月19日 | 993人 | 223人 | 22.5% |
2022年11月20日 | 998人 | 224人 | 22.4% |
2021年11月21日 | 872人 | 225人 | 25.8% |
引用元:統計検定1級
統計応用
実施年月 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2023年11月20日 | 918人 | 214人 | 23.3% |
2022年11月20日 | 911人 | 188人 | 20.6% |
2021年11月21日 | 789人 | 189人 | 24.0% |
引用元:統計検定1級
2021年度から2023年度までの統計検定1級の合格率を見る限り、統計数理・統計応用の平均合格率はともに20%程度です。
部門ごとの平均合格率は20%ですが、前述した通り統計検定1級は2つの部門合格しなければ取得できません。2つの部門合格しなければいけないことを考えると、他の平均合格率20%の資格試験に比べて難易度は高いと言えるでしょう。
ただし、2つの部門のうちどちらか片方取得すると、経過処置として9年間は合格が適用されます。
つまり、1回目の受験でどちらかの部門に合格した場合、9年以内に次の試験でもう片方の部門に合格すると統計検定1級を取得できます。
合格水準
統計検定1級の合格水準は、準1級以下のレベルとは違い、公開されていません。
部分点があるだけでなく、年度ごとに問題の難易度も違うため、一概に正答率何割以上で合格とは言えません。
ただし、1つ下のレベルである準1級の合格水準は100点満点中60点以上と公開されているため、1級の水準も6割以上を基準にしている可能性があります。
出題範囲
統計検定1級の出題範囲は、以下の通りです。
統計数理
- 確率と確率変数
- 種々の確率分布
- 統計的推測(推定)
- 統計的推測(検定)
- データ解析法の考え方と各種分析手法
統計応用
- 共通した事項(確率・統計の基礎事項(統計検定2級の範囲)に加え、各応用分野に共通した事項)
- 人文科学分野(想定分野:文学・心理・教育・社会・地理・言語・体育・人間科学)
- 社会科学分野(想定分野:経済・経営・社会・政治・金融工学・保険)
- 理工学分野(想定分野:数学・物理・化学・地学・工学・環境)
- 医薬生物学分野(想定分野:医学・歯学・薬学・疫学・公衆衛生・看護学・生物学・農・林・水産学)
各項目には、さらに細分化された小項目が設定されています。
統計検定1級の出題範囲の詳細を知りたい人は、統計検定1級出題範囲表を参考にしてください。
合格に必要な勉強時間
初学者の人が統計検定1級を学習する場合、目安の勉強時間は300時間ほどです。
統計検定1級では、高度な数理的知識やデータ分析力が求められるため、一朝一夕では習得できません。
受験できるチャンスは1年に1回しかないため、試験日までに十分対策できる学習スケジュールを組みましょう。
ただし、高度な数学的知識を持ち合わせている理系出身者や、既に統計検定2級以上を取得している人はさらに短い学習時間で合格を目指せます。
統計検定1級を取得するメリットは?
統計検定1級を取得するメリットは、以下3つです。
統計検定1級の受験を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
現場で役立つ実践的なスキルが身につく
統計検定1級は、大学卒業程度の数理的な知識や統計分析法について学習するため、現場で役立つ実践的なスキルが身につきます。
実際に役立つ事例は、以下5つです。
マーケティング業界 | 過去の販売データを分析し、将来的に需要が高まる商品を展開できる |
レジャー施設 | 過去の来場者数・気候・祝日のデータを分析し、未来の来場者数や売上を予測できる |
保険会社 | 過去の加入者データと加入希望者のデータを照らし合わせ、将来のリスクを予測できる |
営業 | 過去営業が成功した事例を基に適切な営業マニュアルを作成できる |
飲食店 | 過去の来店者数を分析し、適切に人員を配置できる |
統計検定1級を学習すると、業種を問わずあらゆる分野で活躍できるスキルが身につくため、就職や転職が有利になります。
また、面接時に統計検定1級を受験した経験を話せる点もメリットの1つです。
統計検定1級は、一般的に難関資格に分類されているため、忍耐力や継続力が評価されるケースが多いです。
統計検定で培った知識を活かさない職場への転職も有利になるため、取得して損はない資格と言えるでしょう。
データサイエンティストを目指せる
近年、さまざまな企業がDX化を推進しているため、データサイエンティストの需要が高まっています。
データサイエンティストとは、企業が意思決定する局面の際に、データに基づいて合理的な判断を行うためにサポートする仕事のことです。
統計検定1級を取得すると、データサイエンティストに必要な統計学に基づいた分析能力を客観的に証明できるため、企業から重宝される人材となれます。
また、将来的に企業のDX化が積極的に推進されることを考えると、データサイエンティストの需要がさらに高まる可能性が高いです。
統計検定1級は、将来的に需要が高まるデータサイエンティストに必要な知識・スキルを客観的に証明できるため、取得するメリットは大きいと言えるでしょう。
年収アップが期待できる
年収アップが期待できることも、統計検定1級を取得するメリットの1つです。
前述した通り、データサイエンティストの求人数は増加傾向にあるため、好条件の職場も多いです。
豊富な求人数の中から職場を選択できるので、自身が現在勤めている企業よりも条件が良い職場への転職が狙えるでしょう。
また、統計検定1級の資格取得者に資格手当を出している企業も増加傾向にあります。仮に、現在勤めている企業に資格手当がない場合でも、将来的にDX化推進の影響で追加される可能性が高いです。
キャリアアップや年収アップを目指している人は、統計検定1級の合格を目指してみてはいかがでしょうか。
統計検定1級のおすすめの勉強方法・対策は?
統計検定1級のおすすめの勉強方法・対策は、以下の通りです。
効率の良い学習方法を知っておくと、合格までに必要な勉強時間を大幅に削減できる可能性があります。
統計検定1級を効率良く学習したい人や、合格する可能性を少しでも上げたい人は、ぜひ参考にしてください。
スクールに通って学習する
統計検定1級のおすすめの勉強方法として、スクールに通って学習することが挙げられます。
独学で学習する場合、基礎の理解に時間がかかるだけでなく、具体的な試験対策方法も教えてもらえません。
特に、初学者の人が独学でいきなり統計検定1級を取得するのは、かなり難易度が高いです。
一方、スクールに通って学習する場合は、プロ講師から統計学について体系的に学べるため、効率良く合格に必要な知識を習得できます。
費用はかかるものの、合格に必要な知識をインプットする時間や、試験対策の手間を大幅に短縮できるでしょう。
初学者の人や、効率良く統計検定1級の学習を進めたい人は、スクールに通うことをおすすめします。
公式テキスト・過去問を購入する
統計検定には、日本統計学会が出版している公式テキスト・過去問が存在します。
費用を抑えて独学で学習を進める人は、まずは公式テキスト・過去問を用意する必要があります。
日本統計学会公認のテキスト・過去問は、以下の2つです。
日本統計学会公式認定 統計検定1級 統計学 | 統計検定1級に合格するために必要な知識が網羅された公式テキスト |
日本統計学会公式認定 統計検定1級 公式問題集 | 過去6回分の過去問と解答例が掲載されたテキスト |
独学で学習を進める際は、以下の手順で学習を進めることをおすすめします。
- 公式テキストで合格に必要な知識をインプットする
- 過去問を解いて知識をアウトプットする
- 過去問で間違えやすい分野を集中的にテキストで学習する
手順通りに進めると、初学者の人でも効率良く統計検定の学習を進められるでしょう。
参考書を購入する
公式テキスト・過去問の学習では足りないという人は、参考書の購入がおすすめです。
参考書は、テキストとは別の視点で統計学について解説しているため、テキストでは理解しづらかった内容をスムーズに覚えらえる可能性があります。
統計検定1級の学習に役立つおすすめの参考書は、以下の2つです。
現代数理統計学の基礎 | ・初歩的な内容から順を追って学習できる ・読みやすい文体で解説されている ・演習問題の量が豊富 |
新装改訂版 現代数理統計学 | ・統計検定1級を意識して解説している ・わかりづらい概念も数式を用いて解説している ・章末問題と解説の量が充実している |
独学で統計検定1級に合格した人の多くは、公式テキスト・過去問だけでなく、参考書も活用しています。
効率良く独学で学習を進めたい人や、公式テキストを使用した勉強に限界を感じている人は、上記で紹介した参考書を購入しましょう。
統計検定1級の試験対策はスクールに通う方法がおすすめ
今回は、統計検定1級の難易度や試験概要、勉強方法について詳しく解説しました。
統計検定1級は、統計学やデータ分析に関する専門知識が出題されるため、独学で合格を目指すのは難しいです。
特に、初学者の人は統計学の基礎から学習を進める必要があり、膨大な勉強時間が求められます。
そのため、初学者の人や効率良く統計検定の学習を進めたい人は、スクールに通うことをおすすめします。
編集部おすすめ
統計検定 おすすめ通信講座