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独立を考えている公認会計士の方必見!必要なスキルや成功の秘訣とは?

公認会計士

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投稿日:2023年2月6日 | 更新日:2023年12月26日

この記事を監修した専門家

公認会計士
こーじー

公認会計士になったからには独立してみたい。そのように考えている人は一定数いると思います。

公認会計士が独立する場合、年収はいくらになるのか、どういった仕事をするのか必要なスキルは何か、ということに関して記述していきたいと思います。

この記事からわかること

  • 公認会計士は何年目で独立するのか
  • 独立後の仕事内容
  • 独立した場合の年収
  • 独立に必要なスキル
  • 独立を検討している人にオススメの転職先とは?
  • 地方での独立は難しい?
  • 独立の成功戦略は?
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公認会計士は何年目で独立する?

起業した人の画像

独立する時期の目安として、公認会計士の資格を取得してから5年以上実務経験を積み、30代半ばくらいから独立するのが平均的なパターンになります。

公認会計士試験の平均合格年齢が25.5歳なので、それを考えると10年ほど働いてから独立、という人が多いということでしょうか。

しかし、中には監査法人勤務3年で、会計士登録をしたらすぐに独立する20代の人や、逆に事業会社の経理や税理士法人で鍛えてから独立する30代後半以上の人もいるので、あまり年齢は気にする必要はないです。

公認会計士が独立した後の仕事内容は?

独立は、税理士として税務を中心に業務を回す人IPOやM&Aを中心に行う人会計コンサルタントとして会社の指導にあたる人等、独立する業種は様々です。

独立して知名度があがってくると、講演や出版といった話も来るため、そういった業務をするのも1つの手です。

独立前に培った業務スキルが独立後に影響して来るため、独立を考えている人は独立後にどういった仕事を受けていきたいのか、イメージしてキャリアを形成していくといいでしょう。

独立した場合の仕事内容について、一例を紹介します。

1.税務に関連する仕事

よく独立であげられるのが税理士登録をして税務の仕事をすることです。

確定申告の作業といったものは、租税法を勉強した会計士であれば自力でやり方を身に付けられるケースが多いため、そういった税理士業務をしている例があります。

2.監査法人での非常勤の仕事

他にも、監査法人での非常勤の仕事というのもあります。

これは、あらかじめ監査法人に登録をしておいて、仕事の要請と自分の予定があったタイミングで業務を行っていく形です。

非常勤の報酬は時間給で決められているところが多いようです。

監査法人の立ち上げ

他に、監査法人を立ち上げて、監査をするということも選択肢の1つとして考えられます。

監査法人の立ち上げには、5人以上の会計士が社員になる必要があるため、ハードルは高いですが、監査は公認会計士の独占業務ということで、狙っている会計士の人も一定数います。

その他

他にも、会計や税務のコンサル、M&A案件の受注、IPOのコンサル、雑誌の執筆や本の出版、講演等の業務もあり、独立して行う仕事はかなり幅広いです。

公認会計士が独立した場合の年収

給料を示す画像

一般的な年収

独立してからの収入に関しましては、もちろん個人差がありますが、一般的に開業1年目は年収400万~、開業2年目以降は年収1,000万が多いようです。

独立した公認会計士の年収は、組織に所属している公認会計士の年収よりも高い傾向にあります。

ただし、個人の能力や獲得できた案件によっても収入が変わってきてしまうため、そういった収入の不安定さは独立する上で覚悟していかないといけないポイントです。

年収の差が生まれやすい理由として、案件の獲得数や単価が大きく関係してきます。

ある意味当然のことですが、すぐに身につけられるレベルの業務だと競業が多くなってきます。

一般的な案件だけでなく、付加価値をつけていくことで単価のアップ、年収の増加にも繋がるでしょう。

独立した場合の案件ごとの相場

法人顧問

会計士で、例えば法人顧問をする場合、会社の年商や規模によって獲得できる報酬も違ってきます。

規模の大きな会社であるほど会計が複雑になり、論点が多くなる傾向があるため、こうした報酬の上がり方は妥当です。

どれくらいの頻度で会社に関わるのか、具体的に何をコンサルするのかによっても報酬は変動してきますが、以下に1例を示します。

月額顧問料

  • 年商1,000~5,000万規模の会社:約1万5千~2万円
  • 年商1億以上の規模の会社:約3万5千円
  • 年商3億~5億規模の会社:約4万5千円
  • 年商5億規模の会社:約5万円
  • 個人事業主:約1万5千~2万円

ここに税務業務や財務分析をといった業務をプラスすることで報酬単価が上がってきます。

監査法人における非常勤の場合の案件

監査法人での非常勤の給与はどうかというと、時給6千円とかなり高給であるイメージです。

また、週3日だけ勤務と、柔軟な働き方も可能になっています。

ただし、一通りの科目をこなせるぐらいのレベルが必要なので、監査法人でシニアクラスの能力を身につけておく必要がございます。

こういった非常勤業務は実は中小規模監査法人の方が、非常勤の採用を拡大している傾向にありますので狙い目です。

JSOXコンサル案件

IPOをしている会社のJSOXコンサルといった仕事もございます。

この仕事の場合、1回に2,000万ほどの報酬が発生いたします。

IPOの上場監査の仕事では、報酬は800万円~2,000万円ほど。

IPO時の税務顧問として関わるのであれば、月額15万円、IPOの全面支援で80万円ほどの報酬が目安となります。

では上場後の監査報酬ですが、中小規模の上場企業では1日10万円~15万円ほどが相場となってきます。

ただし、IPO監査は近年、BIG4と呼ばれる大手監査法人があまり引き受けないこともあって、売り手市場となっています。

中小の監査法人が案件獲得に積極的に動いている状態ですが、その影響もありIPO監査報酬は上昇傾向にあります。

公認会計士の年収の上げ方についてもっと知りたい人は、こちらの記事も併せてご覧ください!

独立に必要なスキルは?

スキルを示す図

1.税務業務に関連するスキル

王道のスキルである税務

独立に必要な王道のスキルは税務です。

クライアント規模も非常に多く、月額の顧問料を取れるのであれば、安定した収入になってきます。

確定申告は公認会計士であれば、独学で何とかなってしまうため、税理士法人でより専門的なスキルを身につけるのがいいでしょう。

例を挙げると、法人税申告、税務の月次チェック、消費税申告、企業結合、M&A、グループ法人税制、税務アドバイス、移転価格税制、国際税務といったものがあります。

高度な税務業務は独学で身につけるのは難しいため、税理士法人に所属してそれらを身につけていくことをオススメします。

税務のスキルは必須?

公認会計士の独立といえば税務というイメージはありますが、向き不向きはあるため、無理にこだわりすぎない方がいいです。

独立後に勉強をして、スキルを1から身に付けるのはかなり大変なため、いったん転職をして実務経験を身に付けておくのは非常に大切です。

そうすると価格競争に巻き込まれ、案件の単価があげられないといった事態がよくあります。

そういった事態を避ける意味でも、独立前に監査法人以外に転職し数年実務経験を積んでおく、ということが非常に有用です。

やれる人がそもそも少ない分野のスキルを身につけておくことで、独立後の業務の強みになり、価格交渉もかなり強気に進めることができます。

2.IFRS導入に関するスキル

他にも事業会社でIFRSの導入経験がある、ということであれば、IFRSコンサルの仕事を受けられるチャンスがあります。

会社の税務デューデリを税理士法人やコンサル会社で行っていくことで、M&Aへの対応も可能となってきます。

M&Aは案件1つの単発で終わるフロー型のビジネスですので、常に営業をしていく必要がありますが、M&Aの成功規模に応じた成果報酬が一般的ですので、1度でかなりの報酬が貰えます。

税務など他の業務をやりつつ、スポット的M&A業務を受注していく、というスタイルの人が多いです。

3.IPOコンサルのスキル

他にもIPOコンサルというのもあります。

IPOにおける内部統制や経理の支援、資本政策の立案、上場スケジュールの立案、規定の見直しと作成、予算管理の指導、各種申請書類の作成・指導、主幹事証券会社の紹介や推薦、証券取引所の上場審査へ向けた指導、上場後の必要書類作成といった、かなり幅広いサービスを提供するものです。

公認会計士は、実際の監査で監査法人側がどんな資料が欲しいのか、どういったところに注目してくるのか、会計の論点になりそうなところはどこか、というのを把握しているため、そういった方がIPOコンサルのスキルを身につけるとお客様に信頼されやすく、案件獲得が安定して行えます。

独立するためには営業や、案件獲得までの導線をつくるマーケティング力HPやLPといったWeb管理スキルというのも求められます。

独立直後はとにかく何でもやらなければならないので、事務所を実際的に動かしていくためのスキル獲得というのも視野にいれておく必要があります。

4.業務を外注化させるスキル

外注を示す画像

また、最近はクラウドソーシングを利用した外注というのも一般的になってきています。

事務代行や自身の確定申告、HP作成やSEO対策といったものはどんどん外注化させていくのもありだと思います。

そうした、業務を切り分けて外注化させるスキルを身につけておくのも1つの手段です。

公認会計士として独立して業務をやっていると、講演をお願いされる、あるいはこちらから講演業務をやりたいと売りこみをかけることもあると思います。

5.資料作成・プレゼンスキル

講演は自信の知名度を上げるチャンスですので、ぜひともやっていくべきです。

そのためのプレゼンテーション資料作りや、人前で喋るスピーチ能力といったものも必要です。(プレゼンテーション資料の作成が苦手であれば、こちらは外注する、という手段もあります。)

6.ライティングスキル

自身の知名度をあげる、名刺代わりに使える強い手段が書籍出版です。

ですので、書籍を作成するためのライティング能力もぜひ身につけていって欲しいです。

幸いにも公認会計士は文書化する、という業務に多く携わりますので、文書化の基本的なコツはおさえていると思います。

そのため、すでに培っているライティング能力に、より磨きをかける形で実施するとよいでしょう。

7.業務処理スキル

独立した会計士の業務は基本的に労働集約型ビジネスで、時間を切り売りしていくことになります。

そのため、いかに案件を効率よく処理していけるかが年収に密接に関わってきます。

多くの仕事を抱えてもパンクせずにこなせる処理能力や、効率よく業務をこなせる能力といったものも必要になってきます。

独立したい人にオススメの転職先とは?

独立前にどれだけ経験を積んだかどうかで、公認会計士の独立の成功は決まります。

転職先で失敗しないために、自分がどういった分野で独立をして、どういった業務で生計をたてていくつもりなのか、という具体的な計画を立てた上で、戦略的に転職先を選んでいくといいでしょう。

監査法人

監査のスキルというのは、自身で監査法人を設立する、監査法人の非常勤として働く、IPOコンサルをする、といった時に必要です。

よって、上記の働き方を検討している場合には、監査法人での業務経験をしっかりと積むのがいいでしょう。

税理士法人・コンサルティングファーム

また、失敗しないためにも、会社勤めの間に人脈を作っておくというのも大事になります。

例えば、担当するお客様と仲良くなり、自分を紹介してもらう。一緒の会社で働いている会計士や税理士と親交を深める。公認会計士の地方会や異業種交流会に参加して、多くの人に知ってもらうということが必要でしょう。

特別仲良くならなくても、「そういえば以前お会いした○○さんがいたな」という風に思い出してもらえるだけで、仕事の機会というのはまわってきます。

そういった人脈づくりという観点で、転職先を選ぶのも大切です。

個人的には、税理士法人コンサルティングファームが上記のような人脈作りに適していると感じています。

事業会社の経理

経理を示す画像

事業会社で経理の実務経験を積むことも1つの選択肢になります。

事業会社の内部政治や力関係といった企業の論理を実際に味わっておくことで、そうした事情を把握したサービスを行っていくこともできます。

独立だけでなく、どこかの企業のCFOを狙っているというのであれば、そうした経験も立派なアピールポイントになります。

また、外資系の企業(特に欧米系)では管理会計をかなりしっかりやります。つまり、外資系の事業会社に入って経営管理といったポジションにつけば、管理会計の経験を積めます。

公認会計士で管理会計を売りに出している人はほとんどいないため、役に立つでしょう。

公認会計士は、地方での独立は難しい?

人脈づくりができていれば、特に心配することはないでしょう。しかし、こういった地方での開業について、何の縁もゆかりも無い土地でいきなり、というのは難しいと思います。

生まれ育った土地や支店勤めをしていた地方で独立開業する人はそれなりにいます。

地元の経営者との交流を通じ、地方経済や街づくりに関わっていけるというのが地方で独立する魅力の1つです。また、家賃や物価も安いため、自身が生活していくコスト的な面ではやっていきやすい環境だといえます。

公認会計士は、首都や大都市に業務が集中しているとよく言われます。しかし、地方であっても監査法人の支部やコンサルティングファーム、事業会社の経理といった仕事はあります。

ただし、地方の場合、小規模な会計事務所が多いため、専門特化の仕事というよりは、なんでもやる総合型の業務経験を積むことになります。監査の顧客は主に中小規模の会社になります。

年収に関しては、大手監査法人の支社であればあまり変わりません。

しかし、地方に根付いている会計事務所と、いわゆる大手会計事務所を比べると、年収に100万ほどの差ができてしまうことも珍しくありません。

地方の標準年収報酬は首都圏に比べて小さい傾向がありますが、地方企業やコンサルティング会社が人材獲得のために標準年収より高めの年収を設定している場合もございます。

地元の大手組織と繋がりを持っていて、税務やコンサルの仕事を回してもらえる、という状態になっていると強いです。

独立する上での成功戦略とは?

人脈を作る!

やはり、独立する上で成功するには、独立前に人脈作りをしておくのが大切です。

独立を見据えた上で転職をするといいでしょう。

会計士の独立は基本的に労働集約型になるため、時間単価を上げることが年収アップにつながっていきます。

独立して最初のうちは安くても案件をとりたいというのが本音でしょうが、安易に値下げをすると後々自分の首をしめ、忙しいのに全く儲かっていないという状態になりうるため、値下げは慎重に行うべきです。

また、案件に関しては、0からテレアポや飛び込み営業をしても効果が薄いことが多いため、金融機関との繋がりを作っておく、商工会議所や異業種交流会のセミナーに参加して人脈をつくる、会計士のコミュニティに所属する、といったことをしておいて、仕事の紹介がされる環境を作っておくことも大切です。

情報発信をする!

情報発信用のブログを表す画像

また、今の世の中においてHPの作成は必須ですが、同時にメルマガやブログといった情報発信をしていくことも、集客アップにつながります。

SEO的な観点からの集客対策もしておくことが必要でしょう。

ブログの更新頻度をあげていくということも重要です。

また、先ほど述べたように出版をすると知名度が一気にあがります。

出版社にかけあってみるなど、可能であれば出版を狙うというのも1つの戦略になってきます。

まとめ

独立の成功・失敗に関しては、事前のスキル獲得人脈作りが大切です。

公認会計士は独立して成功すれば数千万円を稼げるような夢のある仕事ですが、やはり成功するためにはそれなりの工夫や努力が必要です。

また、どういった業務で独立するのか、というのも大切な要素になってきます。

せっかく独立をしたのに、やりたくない仕事や関わるのがいやなお客様と仕事をしてストレスを貯めてしまっては、なんのために独立したのか分からない、ということになってしまいかねません。

自分はどういった業務を提供していきたいのか、その業務に需要はあるのか、といった事前の市場調査が大事になってきます。

そういったことも踏まえ、戦略的に独立をしていって欲しいと思います。

あなたの成功を応援しています!

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この記事を監修した人
こーじー

公認会計士。監査法人に6年、会計事務所に1年勤務。現在は税理士法人に所属。TOEICスコア855であり、海外案件にも複数関与。公認会計士を目指す方、これから会計士として働く方へ、業界について解説している。自身のブログも運用中。

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